Pythonを使用するようになりディープラーニングの技術を使用できるようになると、証券データや商品の売上などさまざまな分野の予測ができるようになります。
天気の予測も同じ技術が用いられ、従来の統計モデルに加え、ディープラーニングを用いた気温・降水量・災害などの気象予測モデルが注目を集めています。
本記事では、Pythonを用いたディープラーニングによる気温予測モデルの実装と考察を行いました。
書いているのはこんな人
1. データ準備
まず、気温予測モデルを学習するために、過去の気象データを収集する必要があります。ここでは、気象庁が提供するデータ https://www.data.jma.go.jp/developer/index.html を利用します。
今回は、東京都府中市の過去のデータから気温・日照時間などの必要な項目を含むCSVファイルをダウンロードします。
その後これらのデータを適切な形式に変換します。
2. モデル構築
次に、ディープラーニングモデルを構築します。
ここでは、Long Short-Term Memory (LSTM)ネットワークを用いたモデルを構築します。
LSTMネットワークは、時間序列データの処理に適したニューラルネットワークアーキテクチャです。
モデル構築には、Kerasライブラリを用います。Kerasは、TensorFlow上で動作するAPIであり、ニューラルネットワークの構築を容易にします。
具体的には、以下のコードでモデルを構築します。
Python(サンプルコード)
import numpy as np
import pandas as pd
import matplotlib.pyplot as plt
import copy
import random
import tensorflow as tf
from tf_keras.models import Sequential
from tf_keras.layers import Dense, Activation, LSTM
model = Sequential()
model.add(LSTM(5, batch_input_shape=(None, window_size, 10)))
model.add(Dense(1))
このコードでは、各ユニットのLSTM層を5つ積み重ね、最後に1ユニットのDense層を追加しています。
3. モデル学習
モデルを構築できたら、実際に学習を行います。学習には、準備した気象データを学習データと検証データに分けて使用します。
学習データは、モデルのパラメータを構築するために使用されます。検証データは、出来上がったディープラーニングAI天気予測モデルの性能を評価するために使用されます。
モデル学習には、以下のようなコードを実行します。
Python(サンプルコード)
batch_size = 64
n_epoch = 50
hist = model.fit(train_x, train_y, epochs=n_epoch, validation_data=(val_x, val_y), batch_size=batch_size)
このコードでは、50エポック学習を行い、各エポック後に検証データに対する損失を評価しています。
4. AI天気予測モデルの評価
モデル学習が完了したら、モデルの性能を評価します。評価には、検証データを用いて予測精度を算出します。
損失値の遷移は以下になります。
検証結果を図式化すると以下のようなグラフになり、誤差は0.01〜6℃とありますが、少ないエポック数の中で精度は出ています。
5. 考察
本記事では、Pythonを用いたディープラーニングによる気温予測モデルの実装と考察を行いました。
今回のAI天気予測モデルは少ないエポック数で精度が確認されました。
今後は、モデルの精度をさらに向上させるために、以下のような取り組みが考えられます。
- エポック量の増加
- モデルアーキテクチャの改良
- ハイパーパラメータの最適化
これらの取り組みを通じて、より精度の高いAI天気予測モデルを構築することが可能になると期待できます。
ご相談や制作依頼などお気軽にお問合せください!
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